授業など

工学部で公開授業を実施します。高校生が学べる電気電子工学科系の7つの科目とは?

| 投稿者: tut_staff

こんにちは、電気電子工学科の天野です。

2023年度から工学部で「公開授業」が始まります。この授業は高校生向けで、

  • 自分の興味あることが学べる
  • 大学の先生や学生と話せる
  • 高校での勉強を将来の学びにつなげられる

という特徴があります。大学でどんなことが学べるか、どんな研究が行われているか、実際に体験してみませんか? ここでの内容を「探究学習」につなげることもできます。

電気電子工学科では7つの科目を用意しました。

  • 前期:単位認定 1科目
  • 夏期集中:2科目
  • 後期:単位認定 3科目
  • 春期集中:1科目

単位認定される科目は「論理回路(黒川)」「グリーンエネルギー(荒川)」「プロセス工学(前田)」「マイクロプロセッサ(木村)」の4つがあります。これらは大学生と同じ内容を自分のペースで学べるオンデマンドとスクーリング1回で学びます。単位取得できれば本学工学部に入学後にそのまま使えますし、できなくても問題ありません。高校数学や物理がどういう応用され方をしているか、実際に見てみましょう。

単位認定されない科目は3つあります。これらは実験や演習を通して大学での勉強や研究に触れられるものです。先生たちと交流しながら最新技術について知ることができます。自分でも作ってみたい!そんな気持ちにさせてくれるような面白いテーマばかりです。

夏期集中では「省エネ立役者LEDを学ぼう(坪川)」と「ワイヤレス給電技術を学ぼう(新海)」の2つの科目があります。「省エネ立役者LEDを学ぼう」ではLEDって何?から始めて消費電力計測まで実験します。「ワイヤレス給電技術を学ぼう」ではコードレス充電器などに使われている技術についてその原理を学び、実際に磁気共鳴方式のワイヤレス給電を試します。

春期集中に開講するのは「FPGA入門(天野)」です。高周波回路などで用いられるFPGAの開発の基本部分を学ぶ内容で、社会人の方の受講も想定しています。

公開授業では上の中から好きなものを選んで受講できます。詳細はこちらをご参照ください。

 

対面授業の再開と授業風景

| 投稿者: tut_staff

こんにちは、電気電子工学科の天野です。

ついに対面授業へと大幅に復帰することができました。私の担当する2つの講義もこれまでオンラインでしたが今週から対面になりました。

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写真左はその初日にあった私の担当講義の様子です。教室に誰もいません。私が教室を間違えたわけではありません。この講義で学ぶ内容に関連して自分ならどうするか、それを確認するためにちょっと外出してもらったときの様子です。私は教室で留守番をしていました。

写真右は翌日の別講義での撮影会の様子です。センサー工学の講義でダイナミックレンジについて理解を深めるため、暗いところと明るいところを同時にスマホのカメラで撮影しているところです。サンプルの画像を配るよりも、自分の目で撮影環境を見つつ撮影することで、人間の目とカメラを対比して学ぶところです。

いずれも学生たちはいろいろと相談しながら試行しているので、ただ講義を聴くよりも効果があるのではないかと考えています。

これらはオンラインではなかなかその実施が難しい形式です。対面に復帰できたからこそのところですね。

 

3教室を移動しながらの講義説明の試み

| 投稿者: tut_staff

こんにちは、電気電子工学科の天野です。

先週から本学では2021年度前期の授業が始まりました。私の担当するプログラミングの演習では少人数クラス制をとっていて、3クラスに分かれて実施しています。演習は手を動かして身につけることが重要なので、少人数クラスでスタッフから細やかなケアをしながら進めるようにしています。

この演習の初回冒頭はプログラミング学習の意義や進め方などを天野から全体共通に説明しています。例年であれば割り当ても比較的大きめの教室でもあったので、この冒頭のみ1教室に全員集合していました。

今年は密を避けるということを目的に、学生とスタッフは3教室に分かれたまま、私が移動(徘徊?)しながら同時に説明するという移動対面式?を試みました。動画再生では対面の意味がありませんし、3教室を順に巡っていくと最初のクラス以外は長時間、待つことになってしまうからです。

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各教室のプロジェクターにWeb会議の画面を表示し、私はスマホで同じWeb会議に出席した状態としました。ヘッドセットを用い、スライドもスマホで表示してページ操作も含めて、歩きながらプレゼンテーションできる状態にしました。これでどの教室にいても、教室間の移動中の廊下でも説明を途切れることなく続けることができるわけです。

実施する前から音の遅延が問題になるとは思っていましたが、やはりいささか悪影響がありました。むしろ教室にいないほうが話が聞きやすいのでは...という状態もありました。けれどもとりあえずは対面での説明はできたと考えています。今後もいろいろと情勢に合わせて対策をとりながら、教育実施内容をきちんと確保していく予定です。

実験の内容を研究装置の作成に活用してみました

| 投稿者: tut_staff

こんにちは、電気電子工学科の天野です。

今年度前期の実験ではテーマを大幅改訂し、1軸スライダーを制御する内容としました。そのスライダー制御をある研究用装置の作成に活用しました。

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写真のように1軸スライダーをArduinoマイコンを用いて制御するようになっています。Arduinoの制御プログラムは実験のそれにかなり近い内容になっています。一方で実験では学習内容上の理由からあえてDCモーターに変更していましたが、ここでは微細な位置制御を実現するために一般的なステッピングモーターを使用しています。

実験で学ぶ内容は基本的には応用のための基礎ですが、そのまま実践に使えるところもあることが伝われば幸いです。

ハイブリッド型講義の試み(その2)

| 投稿者: tut_staff

こんにちは、電気電子工学科の天野です。

今学期、ハイブリッド型講義を続けています。いろいろ成し遂げようとしているため、複雑なAV機器接続をしているせいでどうしても安定性に欠けています。昨日もPCトラブルが発生し、最小構成に急遽、組み替えて授業実施しました。

不安定な理由は幾つか考えていますが、以下の2つが大きいように考えています。

  ・PCにその場で機器を接続するため、PC側の状態に左右される
  ・入出力(特にカメラ)が多くてPCパワーよりもI/Oの負担が大きい

これを解決するため、配信専用の機器として再構築してみました。

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用意したアタッシュケースのサイズがぎりぎりで、全周囲カメラが入りませんが、それ以外の機器すべてがこの中に埋まっています。中には小型PC x 2、モニタ用LCD、PC切換器、オーディオミキサー、ダミーHDMI、各種用電源を収めてあります。

あいにくと見た目の美しさはありませんが、1時間連続動作させても、サーマルカメラでの検証で45度となっていて、動作中の温度も動作範囲内ですみそうです。

機能としてはスライドに教員映像のオーバーレイ(背景を抜いたカメラ画像を重ね合わせています)をしたメインの配信と教室内の様子が見える全周囲(360度)カメラのサブ配信をWeb会議システムへ送信しています。

しばらくはこれで試行してみて、安定性を検証しつつ、配線をなんとかしたいと考えています。

オンデマンド型講義における授業参加の試み(投稿動画など)

| 投稿者: tut_staff

こんにちは、電気電子工学科の天野です。

今学期は対面を基軸にしつつ、適した講義はオンラインで行っています。私の担当する「センサー工学」は知識獲得的な要素が多い講義であるので、オンライン・オンデマンド型で実施しています。他の講義ではハイブリッド型も行っています。

この講義では毎年、学生の授業参加を重要視しています。オンデマンド型でどうやって授業参加してもらうか、というのが授業実施上の挑戦となるところです。

現時点ではこれについて2つのことを試みています。

一つ目は毎回、提出課題を設定し、提出は任意で投稿動画を受け付けています。内容は何らかの説明をする形式になっています。学生はスライドを作ったり、カメラの前で話したり、様々な工夫をした動画を作成してくれています。これらの一部を毎回、講義動画の中で紹介しています。このため、私の講義準備は投稿動画を見て、紹介に適した動画を選ぶという動画コンテストの審査員的な業務となりつつあります。

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もう一つは今週の講義内容で、カメラの特性を理解するために明暗の箇所を同時にカメラで撮影してもらうという演習的な内容に取り組みました。例年であれば教室に私が用意した被写体を撮影(撮影会と密かに呼んでいます)してもらっていたところを、各自で自宅で用意もしくはキャンパス内に(感染拡大防止に配慮した上で)私が用意した撮影ポイント(上の画像)で撮影してもらうことに代えました。

自分で被写体を用意してもらう場合、講義内容を理解していないと適切な画像は得られませんが、ほとんど全ての学生が適切な被写体を用意していました。この部分に理解度チェック的な意図はなかったのですが、副作用的に理解度を推し量る材料になりました。今後の課題準備にも反映できそうです。

今後も適宜、何か面白い体験を通じて理解を深められるような工夫を考えています。

ハイブリッド型講義の試み

| 投稿者: tut_staff

こんにちは、電気電子工学科の天野です。

先週から後期授業期間が始まりました。私の担当するある講義では、感染拡大防止のための対策をとりながら、教室での受講とオンライン(リアルタイム)での受講を自由に選択可能なハイブリッド型講義での実施を試みています。

その実施のため、もちうる限り?(所有している・持ち運べる)の機材を投入しています。

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初回は接続に手間取り設置に15分近く要しました(想定内のことだったので準備も授業開始のおおよそ15分前から開始しました)。2回目は少し工夫をして設置時間の短縮につなげました。画像のように少しだけですが配線もすっきりしました。しかし、なぜか前回は正常に機能していた教卓への音声入力がノイズだらけになってしまい、その対策で結局所要時間は同じぐらいになってしまいました...。

これら機材のポイントの一つは360度カメラの投入です。オンラインで受講している学生が教室にいるかのようにその様子を確認できるようにするためです。

まだ安定しないところがありますが、トラブル対策のノウハウも重要な知見と考えています。講義を阻害しない範囲でいろいろと試行し、受講生がこれまでと同じかそれ以上に学ぶことのできるような向上を目指しています。

前期の講義動画は82本となりました

| 投稿者: tut_staff

こんにちは、電気電子工学科の天野です。

この前期は新型コロナウィルス対策で講義の多くをオンライン化しました。私の担当範囲では、できるだけキャンパスにいるときと同じ体験ができるように、動画資料の作成に力を入れました。

Youtube

振り返ってみたところ、この期間に公開した講義用の動画は合計で82本ありました。実験の1シーンだけのとても短いクリップもあれば、講義説明をまるまる納めた動画もあります。平均すると2、3日に1~2日(指摘を受けて再計算したところもう少し頻繁でした)で1本の動画を掲載してきたようです。合計視聴回数は8000回を超えたところで、これは学科の所属学生数を考えるとちょうどぴったりの数だと理解できます。

一部の授業では学生の皆さんからの投稿動画を授業動画に組み込むことにを試みました。投稿してくれた皆さん、ありがとうございました。

サーマルカメラ利用の試み

| 投稿者: tut_staff

こんにちは、電気電子工学科の天野です。

サーマルカメラを利用する簡易体温計測装置を作ってみました。もちろん世の中にはしっかりとした製品が販売されています。先日、買い物に行った店頭には実際に設置されていました。とはいえ、自作してみるのは勉強になりますし、なにより私の元々の研究分野はロボットビジョンですから、これは半ば息抜きのようなものです。

当然、これは体の表面温度を計測するものです。後期に私が担当しているセンサー工学の授業で、他の体温計などとの比較対象にもできます。実用性はともかく、センサーの働きを示すのにはちょうどよい事例が一つできました。

もともとセンサー工学の授業でデモンストレーションしたり、開発した装置の発熱状態を確認するために用意していたUSB接続のサーマルカメラをPCに接続し、PC内蔵のカメラ画像と並べて表示しています。設定値以上の温度を検出したらアラート音声を鳴らすようにしています。音声自体はWindows標準の音声合成機能を用いています。

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カメラ画像の中央付近がサーマルカメラの視野とおおよそ合うようにしてあるので、その範囲で顔を検出したときのみ機能するようにしました。開発PCではそれでよかったのですが、このタブレットPCでは処理速度が追いつきませんでした...。仕方がないのでこの機能はOnOffできるようにしました。

実は計算負荷は大きな問題です。仮に処理が追いついたとしても発熱や消費電力が多いということですし、同じ処理をどうやって軽減するかというのはサステイナブル工学の視点からは決しておろそかにできません。後日、顔検出処理を再検討してみようと考えています。

実験の一部オンライン化の準備中

| 投稿者: tut_staff

こんにちは、電気電子工学科の天野です。

COVID-19の影響で実験も安全性を確保しつつ実現する必要性が出ています。私の担当する実験テーマ「電子制御」ではオンライン+スクーリングで実現する予定です。

オンライン部分もスライド資料とちょっとした工夫をした動画とで実現する予定です。

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そのための撮影を開始しました。まず実験装置を設置する必要があります。この実験では実験装置の設置自体が実験の内容の一部となっているので、あえてここでも一から設置してみました。

動画の作成・配信テストを兼ねて用意した上(リンク先はYoutube)はその様子を撮影したものです。