学生、教員の活動

企業見学訪問(NTTME)

| 投稿者: tut_staff

こんにちは、電気電子工学科の天野です。

先日、共同研究に関連してNTTME社を見学訪問させていただきました。

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研究室に配属となった3年生5名と共に訪問させていただき、業務に関する詳しいご説明をお聞きし、研究の展望などについてディスカッションさせていただきました。

3年生の多くは就職活動をしている最中で、インターンシップや説明会とは異なる形で企業を見学させていただいたことで大きく視野が開けたものと思います。また卒業研究のテーマ設定や取り組みに関してもより現実感を持って取り組めるようになるのではないでしょうか。

研究面でも企業の実際・ニーズを知ることで、より具体的な可能性を検討となります。幾つかの点で今後の協議につながりそうなところが見えたように思います。

天野研究室(センシング技術活用研究室)では多くの企業と共同研究をしています。これを活かして研究室のメンバーに様々な機会を提供しています。それは研究の進展にも寄与しつつ、研究室メンバーの取り組みや進路にもよい影響を与えられるものと考えています。

 

共同研究の展開2つ

| 投稿者: tut_staff

こんにちは、電気電子工学科の天野です。

センシング技術活用研究室(天野研)では幾つかの共同研究を行っています。その一つにファストリンクテック社との「簡易斜面監視システムの開発」があります。

その研究に関して月刊OPTRONICS10月号に特集記事「光ファイバー給電システムの傾斜地監視実証実験」が掲載されています。

それとは別に現在、天野研で学んでいる留学生のうち一人の研究テーマは光ファイバーに関するものです。先日、来日されていたファストリンクテック社のエンジニアにその研究テーマについて話をさせていただく機会をいただきました。貴重なお時間をありがとうございました。

往々にして研究テーマの設定は風呂敷を広げすぎてしまうことが多いのですが、議論を通じてどのように絞り込むとよいかなど、具体的な示唆をいただくことができました。学生はものすごく緊張していたものと思いますが、具体的に専門家の意見をいただくことができたことで、非常に視野がクリアになったようです。

こういった交流が得られることも共同研究の醍醐味と思います。

 

十数年ぶりのPC組み立て

| 投稿者: tut_staff

こんにちは、電気電子工学科の天野です。

8冠誕生で話題となっている将棋界ではAI研究のために高性能PCを使うそうです。それと比較できるほど使い込んでいるとは必ずしもいえませんが、私もAI/機械学習を研究に用いています。効率向上のため先日購入したGPUが予定していたPCに入らなかったので(ぎりぎり他のコネクタと干渉してしまった)、更に部品を集めて1台組み立てました。

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振り返って見ると私が大学院生のころはいわゆるPC/AT互換機と呼ばれていた時代でした。輸入品が多いPCパーツは為替の影響を大きく受けていたので、為替やニュースに目を向けるようになったことが思い出されます。教員になってからも最初はいわゆる自作PCを組み立てていたように思いますが、それから自分では長いこと組み立てていませんでした。

十数年ぶりとなる自作PCは最初はたいへんだろうと思っていましたが、思っていたよりも簡単でした。ケースと電源が非常によくなっていましたし、わからないことはネットで調べればすぐにわかります。写真は組み立て途中の様子ですが、わからないことはYoutubeの動画ですぐに確認できました。

一方で消費電力が格段に大きくなっているので、配線の本数や太さはずっと増えていて、その取り回しに苦労しました。このあたりはコンピュータは電気電子技術の集まりだと感じさせるところです。

やっと組み上がったので次はセットアップです。来週には研究に活用できるはずです……。

 

実践工学プロジェクト演習の試み(AIチャットの使い方)

| 投稿者: tut_staff

こんにちは、電気電子工学科の天野です。

工学部では実践工学プロジェクト演習という新たな科目の導入を計画していて、その試行をこの夏に行いました。私は「AIチャットの使い方ー基礎~マイコンIoTまでー」を行ってみました。

参加人数は少なくて少し寂しかったのですが、逆に個々の学生と対話的に進められたのはかえってよかったかもしれません。

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AIチャットの技術的な背景やAIチャットの使い方を経て、IoTとの組み合わせまでを短時間で説明しました。IoTとAIの組み合わせのデモンストレーションとして行列計測→AIチャットでお勧めという流れで実現してみました。行列は実験が難しいので、写真のようにレゴで用意しました。センサーにはToF距離センサーを用いています。

実はシステムはオープンキャンパス用に作成したQRスタンプラリーとかなり共通になっています。スタンプラリーでは各部屋に設置した混雑センサーから次に見学する研究室をお勧めしていましたが、ここでは行列の長さと昨日は何を食べたかという情報からお店をおすすめしています。

このシステムではデータ分析部分をソフトウェア作成していません。計測データからプロンプトを生成し、AIチャットに文章で問い合わせた結果を示しています。

受講した皆さんにはセンサーを使ったシステムの可用性がぐっと高まるので、センサーとAIの組み合わせはとても相性がよいことを体験してもらえたのではないかと思います。

 

出張授業に行ってきました

| 投稿者: tut_staff

こんにちは、電気電子工学科の天野です。

先日、高校での出張授業に行ってきました。ご協力いただいた皆様ありがとうございました。

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私の主要な研究テーマは多数の社会インフラに対するIoT技術を用いた検査・モニタリングといった分野です。出張授業ではデモンストレーションするようにしていますが、電柱を教室に立てるわけにはいかないので、その代わりに研究で用いた技術を転用した手品ネタを用意しています。

この手品はIoT技術によるもので正答率は100%というわけにはいきません。現場で失敗する可能性もあります。条件設定や操作を誤ることもありえます。なのでこのデモンストレーション時には内心ハラハラしていますが、無事に成功しました。右の写真は成功して安堵しているときの様子と思います。

出張授業を担当すると事前準備で研究の整理がつきますし、話してみることでいろいろと見えてくることもあります。高校生からの質問・相談からはどういったことが関心事なのか、わからないのかといったことも知ることができます。アウトプットすることはやはり重要ですね。

人生2度目のバケット車搭乗

| 投稿者: tut_staff

こんにちは、電気電子工学科の天野です。

先日、産学共同研究に関連して屋外で実験を行いました。実験にご協力いただいた皆様ありがとうございました。そこで人生2度目のバケット車に乗ることができました。

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持参したケーブルの長さが足りなかったという私の準備不足でしかないのですが、バケットからデータ取得操作をしていました。2度目ということで、それなりに落ち着いていられたように思います。写真は同行していただいた方と談笑していたところのようです。1度目は不安も大きかったように記憶しているので、何事も経験しておくことは大切ですね。

なかなかバケット車に乗って作業することは普段はできませんが、共同研究ならではの体験でした。

大学院2年の鬼塚さんとカナダの国際学会で学会発表しました

| 投稿者: tut_staff

 こんにちは、電気電子工学科の高木です。

 学生・大学院時代を通して、海外の国際学会に参加するのは、世界の学会レベルを知るうえでとても重要な体験と考えます。高木研究室では、大学院生に海外での学会発表を推奨してきました。東京工科大学に工学部が設置された2015年に入学した高橋さんが大学院2年生となるタイミングで、中国の南京で開催される国際学会への参加を勧めました。しかしながら、コロナの影響で日本からのオンラインとなりました。その後も、国際学会にエントリーするものの、コロナのためオンライン発表が続きました。

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 コロナのワクチン接種が始まり、コロナ禍が落ち着き始めた2022年の12月、国際学会PEDSに原稿を投稿しました。そろそろ、海外で開催される国際学会に参加できるのではと考えました。4月には、投稿原稿が受理された旨の報告を受け、8月の学会に向け、データを積み上げてきました。

 参加を申込んだ学会の正式名称は、IEEE International Conference on Power Electronics and Drive Systemsで、アメリカの電気学会IEEEが主催するパワーエレクトロニクスの学会です。略称は後半の単語の頭文字を並べてPEDS、開催年の2023を付けてPEDS2023と呼ばれています。

 PEDS2023はカナダのモントリオールが開催地となり、ケベック大学高等工科大学(ÉTS)で、8月7~10日の日程で開催されました。鬼塚さんは排熱から電力を安定的に取り出す新しい回路について、高木は電気自動車に使わる永久磁石同期モータの電磁界と温度分布の計算について発表しました。ともに、会場から多くの質問が出て、熱い議論が交わされました。最後に学会発表を証明する証明書を、セッションのチェアーマンから授与されました。

 「英語で発表したことも含め、とても有意義な体験だった」というのが鬼塚さんの素直な感想で、今後も国際学会での発表を続けていきます。また、国際学会で発表した排熱用の回路、モータの解析については、8月20日(日)のオープンキャンパスで展示しますので、是非、足を運んで下さい。

(2023/08/14 本記事の前に記事データが混在し間違った内容で前日に掲載していました。前記事を削除して改めて掲載しました)

近隣企業のTEXeg様との共同研究が“PORT”として商品化されました

| 投稿者: tut_staff

 今日は、電気電子工学科の高木です。

 高木研究室では、近隣の企業様との共同研究にも積極的に取り組んでいます。研究室の研究テーマとして排熱発電に取り組んでいたことから、近隣企業のTEXeg様と6年以上に渡り共同研究をさせていただいています。

 

 ()TEXeg様は町田市にある企業で、熱を扱う製品を研究・開発されています。2年ほど前に、熱気流解析の解析依頼を受けました。その頃、TEXeg様では、ペットボトルの温度をペルチェ素子という半導体を使って一定に保つ製品を開発されていました。

 

 この時点で、熱を保持する機能は開発できていましたが、ペルチェ素子から取り出した熱の排出が課題でした。熱はファンを使って排出しますが、ファンと空気の流れで音が発生します。製品はオフィスの机などに置いて使うことを想定しており、静音であることが求められていました。そこで、TEXeg様と装置の熱気流解析を行い、空気抵抗の少ない排気形状のアドバイスをさせていただきました。

 

その後、装置の仕様が決まり、TEXeg様から“PORT”という商品名で実用化され、現在、ネット販売されています。“PORT”はパソコンなどのUSBから電源をとり、操作はスマホで行います。設定温度は5℃から60℃で、飲み物を冷たくも暖かくも保てます。実際に使ってみると、ファンの音は全く気にならないほど静かで、猛暑の中、ペットボトルのお茶を最後まで冷えたまま飲め、とても便利です。

 

8月20日のオープンキャンパスで実際の製品も展示しますので、是非、ご覧ください。

また、製品の詳細は、以下のリンクに掲載されています。

 

    https://texeg.co.jp/smart-home-appliances-that-control-temperature/

 

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7月23日(日)のオープンキャンパス準備と公開授業

| 投稿者: tut_staff

こんにちは、電気電子工学科の天野です。

明後日、7月23日(日)のオープンキャンパスに向けて最終的な準備を進めています。

天野研(センシング技術活用研究室)ではスタッフが半数入れ替わる予定なので、前回のフィードバックを取り入れた説明準備をしているところです。

一方で天野自身はQRスタンプラリーの準備や教務委員長でもあるので公開授業の説明準備も進めています。

この夏、工学部では公開授業の夏期集中実験科目7つを用意しました。オープンキャンパスでは展示を見ていただく形式が中心になりますが、公開授業では実験に参加いただけるので、本学での学びの一端を実体験していただけます。明後日のオープンキャンパスでは公開授業について学部長からの説明の中に含まれていたり、パンフレットを配布する予定です。

QRスタンプラリーは前回6月のオープンキャンパスで初導入しました。おかげさまで無事に動作したので、今回も継続して運用します。このスタンプラリーでは不用意な個人情報収集が起こらないように、QRコードを印刷した専用のカードを配布しています。このカードを各展示会場に用意した端末にかざしていただくことでスタンプになります。流行の生成系AIを使ったり、音声合成を使ったり、研究にも用いているセンシング技術を応用した混雑センサーを導入しています。その仕組みについては天野研の展示の中で説明していますので、ぜひお立ち寄りください。

 

 

Best paper award受賞の研究内容が論文掲載されました

| 投稿者: tut_staff

 今日は、電気電子工学科の高木です。

 昨年の12月に開催された国際学会International Symposium on Semiconductor Manufacturing(ISSM)で発表した内容が、Best paper awardを受賞しました。この内容をベースに新しい内容を加えた論文がIEEE Transactions on Semiconductor Manufacturingに受理されオンライン版に掲載されました。

 

 半導体のプロセス開発や装置開発では、実験による評価結果をもとに行われています。とくに、薬液を使わないドライプロセスの開発では、反応が複雑なプラズマが使われるため、実験に依存するところが大きくなっています。

 

 プロセスに使われるプラズマは、気体に高い電圧を印加すると期待の分子が、原子、イオンに分解された状態で、雷もプラズマの1つです。これをプロセス用装置で発生させますが、ドライプロセスに望ましい状態に適正化する必要があります。

 

 この適正化にプラズマシミュレーヨンと遺伝的アルゴリズムを組合せ、自動的に最適条件を見つけ出す手法を開発したのが今回の研究です。遺伝的アルゴリズムは、生物の進化過程を最適化に適用するAI(Artificial Intelligence)手法で1つです。計算機が300を超える条件を計算して、最も適した条件を選び出しました。

 

 ISSMBest paper awardに選ばれたに発表には論文化するチャンスが与えられました。“Optimization of RF Frequencies in Dual-frequency Capacitively Coupled Plasma Apparatus Using Genetic Algorithm (GA) and Plasma Simulation”のタイトルで414日に投稿しました。525日に受理され、以下のアドレスにオンライン掲載されています。723日のオープンキャンパスでは適正化の研究展示も行います。

 

DOI 10.1109/TSM.2023.3282566

 

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