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[AI/IoT ブログ] 第7回:機械学習と試行錯誤

| 投稿者: tut_staff

こんにちは、電気電子工学科の天野です。

先日のオープンキャンパスでは研究で用いている技術を転用したデモンストレーションを実施しました。技術面では前回のAI/IoTブログで紹介した音伝播特性+AI/機械学習を用いた内容で、これを使って簡単な当てもの手品?を実現しました。

先日のオープンキャンパスでは通算で8回デモンストレーションを行って、2回失敗したのでやり直しました。1回はスマホを操作直後に触れてしまったので、実質的に失敗は1回でした。内心ではもっと失敗するかもと心配していたので成功率は上々でした。音伝播特性を用いているので、どうしても周辺の騒音の影響を受けます。それなりに騒音耐性のあるように作り込んでいますが、一定以上の外音が入ってしまうと誤認識が増えすぎてしまうのです。

この作り込みでどのような工夫をしたかを簡単に紹介してみます。この例では様々な騒音環境下で様々な配置で録音を行って、その多様なデータで機械学習のトレーニング(学習)を行いました。単純に静穏な環境での録音データだけでトレーニングを行うと騒音に弱いモデルができあがってしまうからです。他にも、擬似的にノイズを付加したデータを生成してトレーニングに用いる方法や録音データをフィルタリングしてから推定するといった方法も考えられます。

こういった手法はどれが正解というのではなく、対象に合わせて選んだり、組み合わせたりします。研究室で学生が行っている研究では対象の特性に合わせてこういった手法を理論と試行錯誤で解決します。卒研生はまもなく中間発表、大学院修正課程2年生も予備審査会が近づいていますので、こういった試行錯誤を経て、適切な手法を導き出して良い成果を目指しているところです。

 

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