固体電池を使って電子機器の電源を全固体化する研究を始めました
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こんにちは、電気電子工学科の高木です。
皆さんは、TVのリモコンやラジオで、乾電池が液漏れして使えなくなった経験はありませんか? おそらく、誰もが一度や二度は経験していると思います。乾という言葉とは異なり、乾電池には電解液という液体が使われているためです。
こうした液漏れを無くすため、電解液の代わりにセラミック材、半導体を使った固体電池の研究が進んでいます。固体電池は電子機器だけでなく、大容量の電気自動車のバッテリとしても期待されています。しかしながら、現状では電子機器用の小型な固体電池が市販されているレベルです。
高木研究室では、2019年から東芝マテリアル(株)との共同研究で半導体薄膜を使った固体電池(半導体蓄電池)の研究を行っています。今回、市販の固体電池(セラチャージ)を入手し、両者の特性を比較しながら、電子機器の電源に適用する研究を始めました。
固体電池と太陽電池を組合せ、太陽光で発電した電力を固体電池、半導体蓄電池に蓄え、夜間でも使えるようにします。液漏れがなくなり、電池交換が不要な全固体素子の電源を開発し、屋外で使われるIoT端末や電子機器に展開できると考えています。
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