[AI/IoT ブログ] 第7回 : 斜面監視に関するインフラIoTの取り組み
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こんにちは、電気電子工学科の天野です。
私の担当する研究室で取り組んでいるインフラIoTのテーマの1つに斜面監視があります。このテーマは研究室での最初のインフラIoTの取り組みであり、沖縄県の株式会社 南伸様との産学共同研究を進めてきました。
更に昨年から同じ斜面監視ではありますが、異なる機器・条件に関連した産学共同研究を株式会社ファストリンクテック様と「簡易斜面監視システムの開発」として開始しました。
現在、天野研の大学院生 Mさんが斜面監視に関連した研究に取り組んでいます。その中で塩ビパイプに様々なセンサーを詰め込んで継続的に計測する準備をしています。多数のセンサーを接続するためにかなりがっしりとした装置ができあがりつつあります。私も先行して取り組んできた研究でいくつかの試みをしてきましたが、今回はそれらを上回る詳細なデータの計測を目指しています。せっかくなので私も大学院生とは違う機器構成で同種の装置を作っています(申し訳ありませんが、現時点ではいずれも中身はお見せできませんので写真はただの塩ビパイプになってしまいました...)。
研究室で取り組んでいるインフラIoTに関する研究では初段階はいささか過剰なデータ計測をしています。どんなデータがどれぐらい分析に有益かを知ることが目的なので、余分にデータをとって様々な分析をしてみます。ここで余分というのは対象によってセンサーの種類・数・場所・期間など様々です。計測範囲が広いままだとコスト・消費電力の面で課題が多いので、最終的には余計な部分をそぎ落として最小化した計測手段を検討します。Mさんの取り組みはこの初段階に相当しています。
私が試作しているのは継続計測・通信を目的とした試行で計測データは少なくなります。その分だけメンテナンス間隔を長くすることができるので実用性という面では優れていると期待しています。これだけだとデータ量が足らないので何をどれぐらい計測すればよいのかがはっきりとしません。あくまでもこの時点では補助的な位置づけになります。
実はまだこの私の方の取り組みをMさんに話していないので、このブログで知られてしまいますね...。Mさんの計測を優先した装置と私の試作した通信を優先した装置を比較・様々な面から評価して、その結果をいずれまたブログに掲載したいと思います。
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