[AI/IoT ブログ] 第5回 : インフラIoTその2
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こんにちは。電気電子工学科の新海です。
天野先生のインフラIoTに続き、第2弾です。
みなさん、コロナ放電とか部分放電って知ってるでしょうか。
雨の日に、電車のパンダグラフや、変電所の機器から、ジリジリという音がすることがあります。
空気中の電界の高い箇所で、湿度が高いと空気の部分的な絶縁破壊が起きる現象です。
これ自体はあまり問題ないのですが、
高電圧のケーブルや機器の内部でこれが起きるのはまずいのです。
経年劣化で絶縁耐力が低下してくると部分放電が起き、
次第に状態がわるくなり、最後は完全な絶縁破壊を起こし、
機器が破損したり、火災が起きるようなこともあります。
部分放電が起き始めたら、いち早く検知し、
交換や保守をうまく進める必要があります。
通常、部分放電の検出には電磁波や超音波を使うのですが、
これがなかなか厄介で、高価な装置と熟練の専門家が必要で、
だれでも簡単に取り組めるものではありませんでした。
簡単に、安く、安全に、AIの力も借りて、
誰でも診断できるようなシステムを目指して研究しています。
写真のような非接触のクランプ型電流センサと、この小さなマイコンで、負荷電流を測定します。
タブレットやPCで、負荷電流波形から小さなコロナ電流信号を分離して、AIで異常度を判定します。
ちょっと長くなるので、検出方法は、また次回紹介したいと思います。
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