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サーマルカメラ利用の試み

| 投稿者: tut_staff

こんにちは、電気電子工学科の天野です。

サーマルカメラを利用する簡易体温計測装置を作ってみました。もちろん世の中にはしっかりとした製品が販売されています。先日、買い物に行った店頭には実際に設置されていました。とはいえ、自作してみるのは勉強になりますし、なにより私の元々の研究分野はロボットビジョンですから、これは半ば息抜きのようなものです。

当然、これは体の表面温度を計測するものです。後期に私が担当しているセンサー工学の授業で、他の体温計などとの比較対象にもできます。実用性はともかく、センサーの働きを示すのにはちょうどよい事例が一つできました。

もともとセンサー工学の授業でデモンストレーションしたり、開発した装置の発熱状態を確認するために用意していたUSB接続のサーマルカメラをPCに接続し、PC内蔵のカメラ画像と並べて表示しています。設定値以上の温度を検出したらアラート音声を鳴らすようにしています。音声自体はWindows標準の音声合成機能を用いています。

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カメラ画像の中央付近がサーマルカメラの視野とおおよそ合うようにしてあるので、その範囲で顔を検出したときのみ機能するようにしました。開発PCではそれでよかったのですが、このタブレットPCでは処理速度が追いつきませんでした...。仕方がないのでこの機能はOnOffできるようにしました。

実は計算負荷は大きな問題です。仮に処理が追いついたとしても発熱や消費電力が多いということですし、同じ処理をどうやって軽減するかというのはサステイナブル工学の視点からは決しておろそかにできません。後日、顔検出処理を再検討してみようと考えています。

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