「低温プラズマ共同利用・共同研究」テーマに採択されました
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今日は、電気電子工学科の高木です。
プラズマは、気体に高い電圧を加えることで、分子が原子やイオンに分解された状態で、半導体のプロセスや表面処理などに広く使われています。名古屋大学の低温プラズマ科学研究センターから文科省の予算で「低温プラズマ共同利用・共同研究」テーマ募集がありました。高木研究室から提案した「プラズマシミュレーションテーマ」が採択され、8月より共同研究を始めました。
高木研究室では、エネルギー応用の1テーマとしてプラズマ応用に取り組んでいます。プラズマは、気体に高い電圧を加えることで、分子が原子やイオンに分解された状態です。自然界で見られる雷やオーロラもプラズマです。分解された原子やイオンは、そのままでは不安定で、元の分子に戻る、あるいは他の原子と反応しようとします。こうした(化学)反応を利用して、産業分野や医療分野への応用研究が勢力的に行われています。また、電圧を加えて生成されるプラズマは、ガス温度が低く、低温プラズマと呼ばれています。
名古屋大学には低温プラズマ科学研究センターがあり、国内でのプラズマ応用の研究センターに位置付けられています。2019年の5月に共同利用と共同研究の公募があり、プラズマシミュレーションのテーマで応募したところ、2019年の7月に採択されることが決定しました。
採用決定後の8月に低温プラズマ科学研究センターを訪問し、研究スケジュールを打合せました。9月には研究対象の装置を決め、シミュレーションモデルの構築を始めました。今回の研究では、半導体プロセスに使われるプラズマを対象に、実測されたプラズマ特性と、シミュレーションで得られた値を比較しながら、シミュレーションモデルの高精度化を目指します。
共同研究で得られた成果が使われ、半導体プロセスの発展に寄与できることを期待しています。
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