液体中プラズマと直流送電??
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こんにちは。電気電子工学科の新海です。
今日はHVDC(高電圧直流送電)に関連する研究を紹介します。
地球環境に優しいグリーンエネルギー(再生可能エネルギー)を増やしていくためには、いろいろな課題をクリアしていかなければなりません。
その一つは、天候変化による発電量の変動と、その変動が引き起こす電力ネットワークの不安定性の問題です。今は電力ネットワークには交流が用いられています。これを直流に変えることで不安定性の問題が軽減するのです。直流は、交流のように周波数の変動や無効電力の問題がないからです。
でも、直流は電流がゼロになる瞬間がないため、遮断することが難しいのです。世の中では、200kV~500kVの高電圧直流送電用のスイッチの研究開発が進んでいます。はやりはパワー半導体とメカニカルスイッチを組み合わせた方法なのですが、ちょっと違うことをやりたくて、液体中熱プラズマを用いる方法を研究しています。
液体中で熱プラズマを発生させ、高密度・高圧力の状態を作り出してプラズマを高速で、かつソフトに制御し、さらにメカニカルスイッチを組み合わせて直流を遮断できないかと考えています。なかなか手強いのですが。。。おもしろいですよ。
液体中の熱プラズマの写真です。これを限流チャンバーと呼んでいます。
怪しげな物体達ですね。オープンキャンパスに見に来て下さい。
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