4年生が学会発表、次は部門大会、そして国際会議へ
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高木研究室4年生の高橋君が、3月14日に北海道科学大学で開催された電気学会全国大会で学会発表を行いました。
自動車のセッションで、タイヤの回転とスベリについてシミュレーションするとともに、スベリを抑制する制御について報告しました。
彼は大学院に進学するので、今回の研究を実験に発展させて9月の電気学会部門大会で発表します。さらに、2020年に開催される国際学会IPECの発表を目指します。
高橋君は、昨年の4月に卒業研究を始め、スベリを含めた電気自動車の操舵性について研究しています。自動車が操舵性を確保して安定走行するため、タイヤのスベリとそれを抑制する制御は重要な技術です。こうした研究では、現象を定量的に把握して理解するため、車両モデルを使ったシミュレーション解析が有効です。昨年、EVレースに参加した車両(EVカート)を対象にシミュレーションを行い、新しい制御関数を提案し、これらをまとめて電気学会で発表しました。
彼は大学院への進学が決まっており、スベリ制御の研究を継続します。次の目標は、解析で得られた結果を、実験で検証することです。EVカートに使っているインバータ基板には、外部信号(電圧)により、モータに流れる電流を制御する機能がついています。PCからの制御信号を電圧に変換して、スベリを低減するようモータを制御します。5月中旬までに実験手法を確立し、8月末に開催される電気学会の部門大会の原稿としてまとめます。
解析で得られた知見を実験で確認できれば、解析と実験がまとまった結果となり、国際学会での発表が目指せます。パワーエレクトロニクスの分野では、中国、韓国、日本が共同して主催している国際学会IPEC(International Power Electronics Conference)があります。開催地はこの3国間で順送りしており、2018年5月には日本の新潟、2019年5月が韓国の釜山で、2020年は中国の予定です。2020年のICEP2020 で学会発表できるよう、学生・教員ともに気合を入れて研究に励みます。
