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シンプルかつパワフルな電気自動車とベクトル制御の研究

| 投稿者: tut_staff

電気電子工学科の高木です。

昨年末に国内の自動車メーカから新しいタイプの車が発表されました。エンジンとモータの両方を使っていますが、エンジンはタイヤを廻すのではなく発電に使われます。CO2を出さず環境に優しいと言われながら、電気自動車が普及しないのはバッテリ性能に制限され走行距離が短いためです。この欠点を補うため、エンジンで発電し充電しながら走る方式が取られています。このように、自動車ではエンジンから電気モータへと電動化が着々と進んでいます。

エネルギー応用研究室では、電気自動車の基本となるバッテリ、モータ、インバータと呼ばれる駆動回路の研究をしています。これまでは、バッテリへの充電やインバータ回路の動作解析などに取り組んできました。

自動車電動化の流れを受け、こうした研究対象が自動車ではどんなふうに使われ、どんな実力なのかを調べようと考えました。そこで、カタログで見つけた電気自動車キットを調べてきました。キットを使った走行距離レース、筑波サーキットなどで行われている製品です。

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現物を見て驚いたのは、電気自動車のモータ、駆動回路はとても小型で、写真のように車体後方の一部を占めるだけです。こんなモータで人を乗せて走るの?という感じです。ところが、スイッチを入れてアクセルを廻すと、とてもパワフルに走ります。時速40kmまでは軽くだせるということです。電気自動車は構造がシンプルかつ小型でありながら、とてもパワフルということを実感しました。

研究室ではバッテリ充電を中心に学会発表などをしてきましたが、今後は、電気自動車を意識し、ベクトル制御と呼ばれる最新のモータ駆動の研究に本格的に取り組んでいきます。

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