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2016年5月

2016年5月23日 (月)

未来のクルマを作り出すパワーエレクロトニクス

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こんにちは、電気電子工学科の高木です。

幕張メッセで開催されたテクノフロンティア(TECHNOFRONTIER2016に参加してきました。メカトロニクス・エレクロトニクス技術の展示会で、モータ、バッテリー、センシング、IoTなど、幅広い分野の製品・部品の展示ブースが並んでいました。

モータで動く電気自動車(EV)、ハイブリッドカー(HV)のカットモデルが展示されていました。クルマの内部構造が分かるようにカットしたモデルで、周りには大勢の人が集まり、関心の高さが伝わってきました。こうしたクルマが注目されるのは、今後は、エンジンからモータへの電動化が急速に進むためです。

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電動化の流れの中で、国内のある自動車メーカは大胆な方針を立てています。ガソリンを燃料とるすエンジンカーを大幅に減らし、HVやプラグインハイブリッド(PHV)、燃料電池車(FHC)、EVに転換する計画です。クルマの電動化は急速に進み、2050年に製造されるガソリン車は10%未満になると予想されています。これにより、車からのCO2の排出量を90%減らし、環境に優しいクルマ社会を実現します。

電動化でキーになるのが、モータを駆動・制御するパワーエレクトロニクスです。EVHVを動かしているのは、インバータと呼ばれる電子回路とモータです。使われるモータは、いくつものコイルを巻いたケース(ステータ)の中に、回転する永久磁石(ロータ)配置したブラシレスDCモータです。

インバータを使って電流を流すコイルの位置を切り替え、導通コイルの位置がロータの周りで回転するようにします(回転磁界)。永久磁石であるロータは、導通コイルの回転に引っ張られて回転します。インバータはその周波数を自由自在に変えることができ、周波数を変えて導通コイルの切り替え速度を可変し、モータの回転数を制御します。

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我々の研究室では、インバータを使ったモータの速度制御、停止時にモータを使って発電する研究に取り組んでいます。速度を落とす時にモータを発電機として使い、運動のエネルギーを電気のエネルギーに変換して回収します。エネルギー回生と呼ばれる技術で、エネルギー再利用で省エネを実現します。展示会に参加し、我々の研究の重要性を痛感しました。

2016年5月22日 (日)

LINE BOTによる卒研室紹介の試行

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こんにちは、電気電子工学科の天野です。

私の卒研室では、無駄になること恐れずに試してみる、ということを指導方針としています。教員も率先して、ということで、事前にTrialに申し込んでおいたLINE BOTを試してみることとしました。

ちょうど順次、段階的な移行として兼務しているメディア学部では卒研配属の時期です(今回が最後。次は電気電子工学科での初年度に向けた配属となります)。そこで、その相談をすることのできるボットの実現を目指すことにしました。せっかくなので、できるだけ汎用的に使えるような仕組みとして実現します。

ちょうど2016/04/28付けでwhitelist登録が必須ではなくなったこともあるので、Google Apps Scriptをサーバーにしての実現を試みました。

せっかくGoogle Apps Scriptを使うので、スプレッドシートに対話のためのデータを用意し、これを読み込んで、人工無能的なアプローチでメッセージを自動生成しています。

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上の2次元バーコードを使ったり、LINE上で「天野直紀研究室」を検索するとこのボットと公式ページが出てくると思います。ボットの実現している対話は大したものではありませんが、気軽に試してください。

スプレッドシート上では「ID」「開始日時」「終了日時」「前のID」「判別キーワード」「メッセージ」を会話データベースとして記録してあります。これと過去のアクセス履歴データをプログラムは読み込んで、送られてきたメッセージと直前のやりとりの内容を踏まえて返信内容を決めるようにしました。

これでプログラムを書き換えずに、会話データベースだけ追記すれば、会話の内容を増やせるように構築できました。まだ会話がおかしくなるところもありますが、試行としてはまずまずの状態だと思います。

次はオープンキャンパスに向けて、会話の内容を拡充していこうと考えています。

[技術的な補足]

どういった違いかはっきりと検証していませんが、Google Apps ScriptWebアプリケーションとして公開するときに、そのURL

    A) https://script.google.com:443/a/macros/ドメイン名/........exec

    B) https://script.google.com/maxros/s/....../exec

のように違うことがありました。ずっと(A)のタイプで試行していて、LINE Developers上で登録しても、いくら待っても呼び出されないので困っていました。しかし、一からやり直したときに(B)のタイプになっていて、こちらはすぐ(30分以内?)に呼び出されるようになりました。

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