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2015年11月

2015年11月21日 (土)

第1回コーオプ実習事例発表・情報交換会でのモバイルデバイス・SNS利用

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こんにちは、電気電子工学科の天野です。

東京工科大学 工学部では先日、コーオプ実習についての事例発表・情報交換会を京王プラザホテル八王子にて開催しました。本学では3年ほど前から試行を積み重ねてきました。今回は初めての大がかりな事例発表会となりました。

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コーオプ実習の試行に参加あるいは検討している企業から多くの参加をいただき、盛況のうちに無事に終了しました。

その内容については笹岡コーオプセンター長から記事が提供されるているので、私は内容には関係のない記事を書いてみました。

これまで試行に参加してきた関係で存じ上げている企業の代表取締役の方とはFacebookでつながっています。普段、私はFacebookを即時的には利用していないのですが、今回は状況確認のために利用してみました。

すると、既に到着しているとのこと。会場でご本人を見つける前のことでした。

大したことではないのですが、モバイルデバイスとSNSの威力を改めて体感したのでした。

2015年11月20日 (金)

コーオプ実習(トライアル)の事例発表会と47社の企業の皆さんとの交流会

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コーオプセンター長の笹岡(コーオプ教育担当)です。

今日は夏休み期間に実施したコーオプ実習に関する事例発表会と交流会について報告します。

工学部の学生ではありませんが、コンピュータサイエンス学部とメディア学部の23年生、20名が12社に分かれて8月上旬から9月中旬にかけて1週間から4週間程度のコーオプ実習を経験しました。

そのうち、医療系のIT企業1社(医療系のパッケージシステムの研究開発、販売)、モノづくり系企業2社(自動車用金属加工部品や医療・介護機器製作、ロボット等の試作、量産設計・製作・販売)で実習をした学生とそれぞれの企業代表者が、コーオプ実習から得られた成果や学び、企業からは実習生に対する評価や今後への期待などを発表して頂きました。

当日雨で心配しましたが結局、申し込まれた企業の大部分、計47社に参加頂け、写真の通り、第1部の事例発表会、第2部の交流会とも大変盛況なものとなりました。

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事例発表会では、学生からは、プロジェクトを任されたものの計画通りにいかず苦労したが最後は期限を守ってやり遂げたこと、周りの社員とのコミュニケーションでのエピソードや大学で学んだことが現場で意外と役立つことなど視野が広がったことなどが色々述べられ非常に奥の深い内容でした。学生達は当初、初めて企業で本格的に働くということで不安もあり、さぞ大変だったと想像しますが、無事乗り越えてくれたようです。今回は試行ということで事前教育も2コマ(3時間)だけでしたが、それでもこのようにしっかり成果を出してくれて本当にうれしかったです。本番の工学部の学生は1年もかけて事前教育を受けた後に企業に派遣されますので、さぞ立派な成果を出してくれるのかな~と思いました。

企業側からもコーオプ実習で来た学生が非常に頑張って成果を出してくれたこと、今後とも本学のコーオプ教育への取り組みに期待しているなどのエールが送られました。とにかく会場に来られた企業はこれからコーオプ実習の学生を受け入れようとしている企業や受入を検討中の企業の方ばかりでしたが、『百聞は一見に如かず』の通り、終了後に回収したアンケート結果を見ても非常にコーオプ実習への理解が深まったとのこと、今後ますますコーオプ実習の受入企業も増加するのではないかと期待せずにはいられません。

交流会では、写真の様に工学部の先生方が積極的に企業の方々と話をさせて頂き、非常に盛り上がっている様子でした。企業の方のご意見では、次回はもっと学生を呼んでほしいとのこと、是非今後は工学部の学生もできるだけ呼んで、学生に企業の方とお話しできる良い機会となればと感じました。また、企業の方にもこの様に学生とざっくばらんに接する機会はほとんど無いと思いますので新鮮なものになるのでははないでしょうか。

今回初めての試みでしたが、ひとまず無事終わりホッとしました(^_^)

2015年11月13日 (金)

「人」のサステイナブル プラズマ殺菌の実験を行いました

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こんにちは、電気電子工学科の高木です。

4月に着任して以来、排熱発電とモータ制御についての研究環境を整えてきました。3つ目のテーマとして、安全安心を通して「人」のサステイナブルに貢献するプラズマ殺菌を検討しています。プラズマというのは、空気などの気体に高電圧を印加して作られるイオンと電子の集団で、寒冷地の空を彩るオーロラや蛍光体の内部ではプラズマの発光が見えています。

プラズマの発生装置を使って、一般(無害)大腸菌を培養するサンプルの一部にプラズマを照射し、殺菌の効果を調べました。結果として、照射部では大腸菌が成長せず、プラズマ殺菌の効果を裏付ける結果が得られました。プラズマの解析結果と合わせ、学会での発表を目指します。

現在、食品、医療関連の殺菌には、高温殺菌、塩素などの薬剤を使った殺菌が行われています。高温殺菌では、殺菌対象全体を高温するために、多くのエネルギーを消費します。また、樹脂材など、高温加熱できない材料もあります。塩素などによる殺菌では、薬剤を大量に使用するだけでなく、薬剤が残留する可能性もあります。これに対して、プラズマ殺菌では、薬剤が不要です。また、対象エリアにプラズマを照射するだけで殺菌でき、高温加熱に比べエネルギー消費量を大幅に低減できます。人への安全安心をもたらし、環境にも優しい方法です。

こうしたメリットが期待できることから、プラズマ殺菌の効果を確認する実験を行いました。写真は使用したプラズマ発生装置((株)ウェル製)で、左側の2つの筐体はプラズマを発生させるための電源です。

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プラズマは右側にあるロケット状の金属筒から放出されます。この金属筒の中央には、電源に接続された電極が入っています。金属の筒はアースに接続されており、中央の電極と金属筒との間に、高電圧をかけてプラズマを生成します。金属筒には、1分間に20Lの空気が供給され、プラズマによって作られた酸素原子や窒素原子(活性種と呼ばれます)が空気の流れとともに金属筒の先端から放出されます。写真にように、金属筒の先端から活性種が放出され、発光しています。

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殺菌効果を調べるサンプルは、写真の寒天培地に一般(無害)大腸菌を塗布して作成しました。

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この中央部に、金属筒から放出される活性種を照射しました。3日間放置し、大腸菌を培養した結果、ほぼ全面が白くなり大腸菌が培養されました。しかしながら、活性種の照射部は透明な寒天状のままで、大腸菌の成長が抑制されることが確認できました。

今回の実験で殺菌の効果が確認できたことから、大気圧プラズマ装置を導入し、プラズマ殺菌の定量評価を始めることにしました。また、プラズマシミュレーションソフトPEGSUSPlasma Enhanced materials processing and rarefied GAS dynamics Unified Simulation tools)を使える環境も整いました。プラズマが生成され、活性種がノズルから放出される輸送過程の解析にも着手します。一連の結果をまとめ、半年から1年後の学会発表を目指します。

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