電気学会の産業応用部門大会で排熱発電のシミュレーションについて発表しました
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こんにちは、電気電子工学科の高木です。
9月2~4日に大分大学で、電気学会の産業応用部門大会が開催されました。3日間で1000人以上が参加し、パワーエレクトロニクスとしては国内最大の学会です。また、産業部門大会と名前にあるように、企業からの参加者が多いのが特徴です。学会の初日に開催された35才以下の若手が発表するポスターセッションだけでも200件近い発表があり、学会の盛況さを感じました。
現在、東京工科大学の学内にあるコージェネを利用した排熱発電の研究を進めています。発電には、高温と低温の温度差で発電熱電素子を使います。ただし、素子からの出力は25Vと低いため、図のようなDC-DC変換器と呼ばれる回路で150V近くに高め、DC-AC変換器と呼ばれる回路で50Hz、100Vの家庭用電力と同じ形態にします。
9月3日の「電力変換器」のセッションで、この排熱発電につて発表しました。とくに、DC-DC変換器の回路を、シミュレーションで解析した結果を中心に報告しました。
熱電素子で発電された電力を無駄にしないよう、DC-DC変換器とDC-AC変換器による電力形態の変換を低損失で効率良く行う必要があります。これまで電力変換用に使われてきたSi材料の半導体素子と最近開発されたGaN材料の半導体素子を比較し、GaN半導体素子では損失が10分の1以下になることを説明しました。報告後の質疑では3件の質問があり、活発な議論を交わすことができました。
次のステップとして、2016年3月に開催の電気学会全国大会での発表をめざし、今回の結果を発展させます。
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