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コージェネってなに?

| 投稿者: tut_staff

こんにちは、電気電子工学科の新海です。

コージェネって聞いたことありますか? 発電の時に発生する熱を捨てずに無駄なく利用しようというシステム(co-generation system)です。

東京工科大学には大規模なコージェネがあります。 八王子キャンパスの半分程度(一般家庭1000軒分!)の電力を供給できるガスエンジン式の発電機を電力会社の系統と連携し、その発電機の排熱を利用しキャンパスの大部分の冷暖房をまかなうシステムです。このシステムは、私がここに来るはるか昔、1986年に導入されました。大変に先進的な試みだったはずです。

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さて、コージェネの意義について考えてみましょう。

この大学に導入された当時は、エネルギーコストを低減することが目的でした。大学や工場のような大口需要家の場合、電力会社から大量の電力を買うよりも、コージェネで電気と熱を作ってしまった方が安い場合があるということになります。

その後、1993年に温室効果ガスの排出削減を決めた京都議定書が国際的に採択されました。コージェネのエネルギー利用効率を上げることでCO2ガス排出を削減することも重要になりました。

そして、2011年の東日本大震災直後の電力不足。輪番停電の際、東京工科大学はコージェネのおかげで機能停止しませんでした。この頃からコージェネは、災害につよい分散電源としても見直されるようになりました。

さて、今後、コージェネはどこへ向かうのでしょうか?

東京工科大学のコージェネは中央制御室でこまめに運転制御し出力調整されています。電力会社から供給される電力をベースと見て、特に夏冬のエアコン需要を中心にコージェネで対応しています。キャンパス内で、エネルギーベストミクス(最適な電源構成)が実現されているわけです。

この供給調整能力にはさらに大きな期待ができます。太陽光発電や風力発電など、天候に影響される再生可能エネルギーの出力変動をコージェネでカバーすることができるはずです。将来の電力システムの重要な存在になりそうです。

東京工科大学のコージェネは昨年新しいシステムに生まれ変わりました。今後さらに進化していきます。

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