[AI/IoT ブログ] 第 4 回 : オンライン学会での研究成果発表

| 投稿者: tut_staff

こんにちは、電気電子工学科の黒川です。

私の研究室では計算知能に関する研究を行っています。計算知能って聞き慣れない言葉ですが、最近流行りの人工知能のように少し賢いコンピュータを作るための技術のことを言います。

具体的な研究紹介はまたの機会にして、今日は先週の土曜日にうちの大学院1年生の学生がしてきた学会発表の話をします。発表内容はシステム解析の一種の話で彼の卒論の内容をまとめたものです。小難しい話は置いといて、解析結果としてこんな絵が描けるのですが、これを如何に速く解くかという話題でした。(図は私が良く使う研究紹介のスライドの一部です)

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今回発表した彼の仕事はプログラムの並列化です。粒子群最適化のプログラムを分解して、たくさんの小さな計算機が詰まっている機械に計算をやらせます。「小さな計算機が詰まっている機械」というのはゲーム好きな人ならよく知っている「グラボ」と呼ばれる部品です。本来は綺麗な画面を映し出すためのものですが、最近は科学技術計算にも使われます。あの無駄に光るゲーミングパソコンを研究費で購入するのはちょっと気がひけるのですが、絶大な効果が得られます。

通常の学会発表は参加者が同じ場所に集まって発表の時以外にも様々な議論を行う場所が提供されますが、今回はまだまだコロナ禍が続いている中でオンラインの開催でした。オンライン学会は移動もなく参加のハードルも低いので良いところもありますが、やはり現地で集まって対面で行う学会の方がコミュニケーションの密度という点で圧倒的に優れていることをこの1年で感じました。遠隔会議のツールはとても工夫されていますが一度に1人しか話せませんからね。また、コロナ禍が収束して元のように対面の集会ができるようになるのを楽しみにしています。

国際学会ECCE-Asiaで、修士の平山君、川村君を含め3件の発表

| 投稿者: tut_staff

こんにちは、電気電子工学科の高木です。

高木研究室では、修士の学生が海外の国際学会で発表することを推奨しています。アメリカの学会 IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)が主催するパワーエレクトロニクスの国際会議 ECCE-Asia 2021が、5月24日~27日に開催されました。5月27日に修士の平山君、川村君が1件ずつと、高木が1件の合計3件の発表を行いました。

この国際学会に参加するための準備は昨年の10月に始まり、ダイジェスト版の原稿を提出し、原稿の査読審査を受けました。査読審査では30~40%の原稿がリジェクトされて発表できなくなりますが、提出した3件とも採択されました。査読で指摘された修正を加え、最終的なフォーマットに整え、最終原稿を提出しました。

学会は、一部対面でシンガポールでの開催が予定されていましたが、コロナ禍のため全てオンラインへと変更となりました。オンライン発表に対応するため、5月3日には発表の動画を作成し、学会に送りました。当日は、提出した動画が流され、質疑を受けるという形式で進みました。動画が流された後、平山君、川村君ともに苦戦しながら質疑応答に対応しました。

シンガポールに行けなかったのは残念ですが、国際学会での原稿作成、オンラインでの発表方法を学ぶことができ、良い経験になったと思います。今後も、修士の学生に国際学会への参加を強く推奨していきます。

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3年生向け研究室紹介を実施しました

| 投稿者: tut_staff

こんにちは、電気電子工学科の天野です。

電気電子工学科では3年次後期冒頭に研究室配属を行います。その前に調査・検討・相談する期間を確保するため、このタイミングで各研究室について紹介する場(と合わせて進路関連講座も実施)を設けました。3年生は前期にコーオプ実習中であるので、ちょうどその切り替わり日を活用して実施しました。

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写真(左)は司会も兼務した天野のアクセス環境です。PC2台、5スクリーンで配信とモニタリングをしながら運営しました。更に全体説明と自分の研究室紹介とでは違うプレゼンテーションツールを使ったので、他の先生の説明中に慌てて切り替えるといった様相でした。

これをトリガーにいろいろと研究室について調べて、後期冒頭によい配属申請ができることを期待しています。このことは就活にも通じる部分なので、相乗効果が上がるとなおよいですね。

オープンキャンパス(バーチャルオープンキャンパスDAYS)の準備中

| 投稿者: tut_staff

こんにちは、電気電子工学科の天野です。

今週末の6月13日にバーチャルオープンキャンパスDAYSがあります。電気電子工学科でも学科紹介の準備を進めています。今日は登壇予定の教員で集まってリハーサルを行いました。

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しっかりとした説明を時間厳守でできるよう、本番さながらに発表してみました。教員同士でレビューするのはなかなかの緊張感があります。リハーサルとしてはおおよそ問題ありませんでした。運用上の課題も明らかになったので、その対策を定めました。

ここから更にブラッシュアップして当日の配信に備えますので、ぜひ6月13日(日) 10:00~11:30もしくは14:00~15:30の「教育プログラムと3学科紹介(工学部) 」をご覧ください。

[AI/IoT ブログ] 第 3 回 : 最新のAI・最適化ソフトmodeFrontier導入

| 投稿者: tut_staff

こんにちは、電気電子工学科の高木です。

新しい製品を開発したり、現行製品の性能を高めたりする時に使われるのが最適化という手法です。最適化手法が使われたとして知られているのが、新幹線の先頭車両の形状です。新幹線では、列車速度を高めたいというニーズが常にありますが、その一方で高速化するとトンネル突入時に衝撃音が発生するという問題が起きます。

それまでの新幹線の先頭車両はロケットのような円錐型をしていました。この形状を最適化する目的でAIの1つである「遺伝的アルゴリズム」が使われ、高速走行でも衝撃音の低い先頭形状が導き出されました。現在の新幹線に使われているのは下側が長い「カモノハシ」と呼ばれている形状で、高速走行で衝撃音が小さい「最適」な形状となっています。

高木研究室では、これまでにも「遺伝的アルゴリズム」を使って効率の高いモータ形状を研究開発してきました。研究成果の1つは、527日に開催される国際学会ECCE-Asia2021で発表し、東京工科大学のHP(工学部電気電子工学科AI研究事例ビデオ)にも動画を公開しています。


AI・機械学習を活用した最適化手法にはいくつかの種類があります。こうしたAIと最適化手法の研究を飛躍的に進化させるため、AI・機械学習・最適化に特化した最新のソフトウェア「modeFRONTIER」525日に導入しました。

当研究室には、熱気流解析ソフト「STREAM」と「FloTHERM」、電磁場モータ解析ソフト「JMAG」、プラズマ解析ソフト「PEGASUS」、パワエレ回路シミュレータ「PSIM」、量子計算化学ソフト「nextnano」などなど、電気電子工学の解析に必要なソフトが揃っています。今後、これらのソフトと「modeFrontier」を組合せ、AIを活用した最適化の研究を勢力的に進めます。

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[AI/IoT ブログ] 第2回 : インフラIoT

| 投稿者: tut_staff

こんにちは、電気電子工学科の天野です。

私の担当するセンシング技術活用研究室で行っている研究の中核は「インフラIoT」の分野です。

インフラの老朽化や異常気象などの要因から、インフラの点検・モニタリング(監視)は非常に大きな役割が期待されている分野です。適切に点検・モニタリングすることで安心・安全な生活を守ることができます。例えば下の写真のような斜面で地すべりの予兆を把握できれば、避難したり、通行止めにするといった施策をとることが可能です。

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センシング技術活用研究室では斜面のように日本・世界中に無数にあるインフラを実用的に点検・モニタリングできるようなシステムの実現を目指しています。具体的には

  斜面の地すべり監視
  構造物の劣化検出
  コンクリート板の検査
  住宅における振動計測とその応用

など、様々な企業との共同研究(記事1記事2記事3など)として取り組んでいます。

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これらの研究では無数にあるインフラへの適用を想定し、簡単かつ少ない消費電力で実現することを目指しています。このシステム構成はIoTそのものです。また、AI/機械学習は微細な情報をフレキシブルに活用することができるとても強力な分析手段となっています。

先日、斜面監視に関する産学官共同研究に関連し、実験候補地の現地調査をさせていただきました(最大限の新型コロナウイルス対策をとりました。ご協力いただいた皆様ありがとうございました)。こういった実地検証には様々なステークホルダーが存在します。そういった様々な方々と対面・Web会議を通じて情報交換できることも共同研究の楽しみの一つです。

[AI/IoT ブログ] 第 1 回:シミュレーション工学と AI/IoT

| 投稿者: tut_staff

こんにちは,電気電子工学科の美井野です.
AI/IoT ブログ第 1 回となる本日は私の研究内容を紹介します.

私の研究では,数値計算(いわゆるシミュレーション)による現象解析を行っています.数理モデルから直接はわからないシステムの挙動も,コンピュータによるシミュレーションを通して特徴を捉えることができます.私の ホームページ でいくつかのシミュレーションを体験できますので,興味があれば覗いてみてください.

さて,AI や IoT も,その根幹には「数理モデル」が存在しています.

例えば,AI のいくつかは「ニューラルネットワーク」という概念に基づいています.さらに,ニューラルネットワークは「ニューロンモデル」と呼ばれる数理モデルの組み合わせで成り立っています.また,IoT についても「ハイブリッドオートマタ」という記法で表現できますが,その基本単位は IoT でつながっている「モノ」の数理モデルです.

私のシミュレーションでは,これら最小単位の数理モデルを解析しています.


中でも一定の成果を収めているものが「ニューロンモデル」の解析で,シミュレーションを通してそれまでに発表されていなかった全く新しい現象(同期発火現象に伴う動作の不安定化)を発見しています.この現象はニューラルネットワーク,ひいては AI の安定動作に影響する他,人体におけるニューロンの運動にも関係すると考えられています.

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from [1] Yuu Miino, and Tetsushi Ueta, "Synchronized bifurcation in the two-coupled Izhikevich neuron model," Proc. of 2016 IEICE NOLTA, Yugawara, Japan, pp. 354-357, Nov. 2016.


他方で,次の図のような IoT に関する研究も構想しており,車の運動モデルについて着手していく予定です.この研究課題の将来的な応用分野としては「自動運転技術」や「経路選択最適化」などが挙げられます.運動モデルの解析を通して,より最適な状態への制御が実現できる見込みがあるのです.

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AI/IoT に関する研究はそのアプローチも様々ですが,私の研究はいわば「足元を整える研究」です.一見地味かもしれませんが,大変やりがいのある仕事です.

技術は一日にして成らず,いろんな角度から研究する人がいて初めて成り立ちます.

私の研究が,皆さんにとって身近な技術の「礎」となる日を目指して,これからも研究に励んでいきます.

【AI/IoT x EE ブログ】第 0 回:キックオフミーティング

| 投稿者: tut_staff

こんにちは,電気電子工学科の美井野です.

電気電子工学科では,「AI/IoT」と電気電子工学を組み合わせて新たな研究を行うプロジェクト,「AI/IoT x EE プロジェクト」を推進しています.AI(Artificial Intelligence,人工知能)と IoT(Internet of Things,モノのインターネット)はそれぞれ次世代のスマート社会には必要不可欠な技術であり,大きな期待が寄せられています.

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4/21 (水) に本プロジェクトのキックオフミーティング@オンラインを行い,今年度の活動方針が固まりました.


1. 展示会への出展

AI/IoT x EE プロジェクトの研究成果を対外的に発表します.
(前年度末には電気学会全国大会の展示会に出展し,447名もの方が聴講くださりました.)

「産業交流展」を始めとした様々な場面で成果を発表し,研究のさらなる波及・発展を目指します.


2. 新連載「AI/IoT x EE ブログ」の開始

本ブログを用いた連載企画「AI/IoT x EE ブログ」を 4/28 (水) から開始します.
記事はプロジェクトメンバーが執筆し,隔週で公開する予定です.

メンバーが取り組んでいる AI/IoT 関連の研究をわかりやすく紹介していきます.


3. AI/IoT 学習会の実施

次世代の AI/IoT エンジニアを育てるべく,学習会を実施します.
最新の実践的技術や基本的な用語・原理をわかりやすく解説します.

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いずれの活動も詳細が決まれば,本ブログを用いて積極的に広報していきます.

乞うご期待!

個人の方からも奨学寄付金をご提供いただきました

| 投稿者: tut_staff

こんにちは、電気電子工学科の高木です。

高木研究室では企業との共同研究、受託研究を積極的に進めており、複数の企業様との契約を締結しています。また。共同、受託研究する前段階・準備段階として奨学寄附金もご提供いただいています。

2015年に研究室ができてから、熱電発電、蓄電池の特性評価、磁場解析の分野で企業様から奨学寄付金を寄付いただき、今期も奨学寄付金を寄付いただいています。昨年度までの寄付金は、企業からの寄付でしたが、今回、初めて個人の方からも奨学寄付金をご提供いただきました。

今回、個人の方から奨学寄付金の申し出をいただいたのは、個人事務所を持たれている大場光義様です。個人の立場で、奨学金をご提供いただけるということで、大変、感謝しています。現在の研究をレベルアップする用途に活用させていただきます。奨学金のご提供、ありがとうございました。

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3教室を移動しながらの講義説明の試み

| 投稿者: tut_staff

こんにちは、電気電子工学科の天野です。

先週から本学では2021年度前期の授業が始まりました。私の担当するプログラミングの演習では少人数クラス制をとっていて、3クラスに分かれて実施しています。演習は手を動かして身につけることが重要なので、少人数クラスでスタッフから細やかなケアをしながら進めるようにしています。

この演習の初回冒頭はプログラミング学習の意義や進め方などを天野から全体共通に説明しています。例年であれば割り当ても比較的大きめの教室でもあったので、この冒頭のみ1教室に全員集合していました。

今年は密を避けるということを目的に、学生とスタッフは3教室に分かれたまま、私が移動(徘徊?)しながら同時に説明するという移動対面式?を試みました。動画再生では対面の意味がありませんし、3教室を順に巡っていくと最初のクラス以外は長時間、待つことになってしまうからです。

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各教室のプロジェクターにWeb会議の画面を表示し、私はスマホで同じWeb会議に出席した状態としました。ヘッドセットを用い、スライドもスマホで表示してページ操作も含めて、歩きながらプレゼンテーションできる状態にしました。これでどの教室にいても、教室間の移動中の廊下でも説明を途切れることなく続けることができるわけです。

実施する前から音の遅延が問題になるとは思っていましたが、やはりいささか悪影響がありました。むしろ教室にいないほうが話が聞きやすいのでは...という状態もありました。けれどもとりあえずは対面での説明はできたと考えています。今後もいろいろと情勢に合わせて対策をとりながら、教育実施内容をきちんと確保していく予定です。

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